Rd.9 シルバーストーン

日程 2013.08.02 , 08.03
サーキット シルバーストーン (イギリス)
ライダー レオン・キャミア / ジュール・クルーゼル
予選 7位
10位
本戦 レース1:3位/5位
レース2:6位/2位

レポート

キャミア&クルーゼル 今シーズン初表彰台を獲得!

第9戦の舞台は、1948年にオープンした、イギリスの首都ロンドンとバーミンガムの中ほどに位置するシルバーストーンサーキット。金曜からのレース ウィークは、好天に恵まれてのスタートとなったが、ウィーク中には急な降雨に見舞われる、イギリス特有の変わりやすい天気に悩まされるレースとなった。
イギリス出身のFIXIクレセントスズキのレオン・キャミア、そしてここイギリスに本拠地を構えるチームにとっても、言うまでもなくここがホームレース。日曜日に27歳の誕生日を迎えるキャミアにとっては、負けられない1戦となった。
そのキャミアが、走り出しから好スタート。金曜午前のフリー走行1回目から2番手につけると、午後の予選1回目にも2番手につけ、ヨシムラチューンGSX-R1000の好調さをアピール。チームメイトのジュール・クルーゼルは、1回目の予選で10番手につけてみせた。
土曜日の予選2回目でもキャミアの好調さは変わらず、2番手タイムをマークして暫定フロントローへ。クルーゼルも徐々にタイムアップを果たし、8番手でスーパーポール進出の権利を獲得した。
そのスーパーポールでは、1回目にクルーゼルがこのウィークのベストタイムで暫定首位となると、キャミアは2回目を5番手で突破し、最終ステージへ。ク ルーゼルは残念ながらセッション2で敗退し、10番手に確定したが、キャミアは最終ステージに進出し、自らの走行順で3番手タイムをマーク。
しかし、ここでシルバーストーンに雨が降り始め、急きょセッションは中止。ここまでの結果は破棄されることになり、あらためてウェットルールで行なわれた20分の走行セッションで、雨から晴れへと変わる難しいコンディションのなか、キャミアは7番手につけることとなった。

「スーパーポールは惜しかった、悔しいね。3番手だったのに急に中止になって、あのままだった最後まで行けただろうけれど、受け入れなきゃいけない。 ウェットスーパーポールになってからはレースタイヤで出て行って、いったんは3番手タイムが出たけれど、そこからまた雨が降って、乾いて…。でも、この週 末はずっとTOP3にいることができるから、いいレースができると思う。」(キャミア)

「スーパーポール3には進出できなかったけど、ウィーク初日から徐々によくなって、いいフィーリングで走れるようになったね。スーパーポール2でもいい フィーリングで走っていたんだけれど、コースの最終セクションでミスしてしまって、タイムを残せなかったんだ。でも、初日からどんどんバイクを良くするこ とはできたから、レースでもいい走りができると思う。」(クルーゼル)

決勝レースが行なわれる日曜日は、朝から曇り空となり、レース直前に雨が降り始め、レーススケジュールも20分遅れで進行。周回数も、18周から1周減算の17周で行なわれることとなった。

レース

レース1

スタートでやや出遅れて10番手でオープニングラップを終了したキャミアに対し、クルーゼルは好スタートを見せ、6番手で2周目へ。しかし、コースにはすぐに雨粒が落ち始め、ウェットセッティングのマシンへの交換が許されるホワイトフラッグが提示される。
数名のライダーがピットへ帰る中、FIXIクレセントスズキの2ライダーはドライタイヤのままコースに留まり、ここからキャミアがぐいぐいと順位を上げることになる。
レースは中盤に入り、J・レア(ホンダ)がトップを独走し、2位争いのセカンドグループのポジション争いが激化。その中でクルーゼルが着実に4番手まで順 位を上げる中、キャミアは8周目に5番手まで上昇すると、11周目にはクルーゼルを逆転して4番手へ。そのままL・ハスラム(ホンダ)をかわして3番手に 上がると、一時はE・ラバティ(アプリリア)をかわして2番手を走行。しかし、最終的にラバティの先行を許し、3位でフィニッシュ。母国イギリス、さらに チームにとってもホームとなるイギリスで、うれしい今シーズン初表彰台を決めてみせた。
さらにクルーゼルも、セカンドグループからはやや差をつけられてしまったものの、ハスラムに競り勝って6位フィニッシュを決めてみせた。

レース2

またもドライコンディションでのレーススタートとなったものの、レース中盤に雨が降り始める波乱の展開。このレースでは、雨が降り始めるまでに徐々にポジ ションを上げ、8番手あたりのスタートだったキャミアが4番手まで上がるころ、今度は雨が降り始めると同時に、クルーゼルが上位にジャンプアップ! 
FIXIクレセントスズキの2ライダーは、マシンセッティングが正しかったことを証明するように、ドライでもウェットでも上位を走り、8周目にクルーゼル が3番手まで上昇すると、10周目終わりにキャミアもトップ3に顔を出し、12周目にはキャミアがトップに立ち、クルーゼルも2番手まで上昇。13周目に はキャミアが一瞬のミスで順位を落とすと、クルーゼルがトップに立ち、上位6台が僅差のトップ争いを展開。
レース終盤には雨脚が強くなり、トップ争いのなかから、なんとクルーゼルがスリップダウン! しかし、ここでレースは赤旗が提示され、その前の週でポジションが決定されることになり、クルーゼルにとっての今シーズン初表彰台、2位フィニッシュが確定した。

コメント

レオン・キャミア 選手 コメント

「レース1はバイクもいいフィーリングだったし、いいペースで走ることができた。特に雨が降ってきて、路面が微妙な状態になった時にペースを落とさないで いられたのは大きかったね。最終ラップでは、一度ユージンをかわしたんだけれど、ストレートで抜き返されてしまって2位に終わってしまった。レース2もバ イクが本当に調子良くて、周回が進むごとに自信を持ってライディングできたんだ。優勝できるだけの走りができたと思うんだけど、前にペースの違うライダー がいて、ちょっとタイムロスしてしまったのが悔しいね。それと、ジュールが2レースとも素晴らしいレースをしたよね。彼におめでとうと、チーム全員とスポ ンサーの皆さんにお礼を言いたいです。」

ジュール・クルーゼル 選手 コメント

「今日は本当にいいレースができた。特にレース2はタイヤ選びが当たって、ずっとスピードを維持できた。レース2では、スタートはあまり良くなかったんだ けど、いいペースで順位を挽回できたと思ったら、雨粒が落ちてきて、それでもウェット路面にはなっていないと判断してペースを落とさなかったんだ。今シー ズン初めて雨に助けられたかな。最後は1コーナーで転んでしまったけど、すぐに再スタートしたらレッドフラッグが提示されていたんだ。チームのみんなにお 礼を言いたいし、レオンにはハッピーバースデイを贈らなきゃね。」

レース1

順位 ライダー チーム
1位 ジョナサン・レイ ホンダ
2位 ユージン・ラバティ アプリリア
3位 レオン・キャミア FIXIクレセントスズキ

レース2

順位 ライダー チーム
1位 ロリス・バズ カワサキ
2位 ジュール・クルーゼル FIXIクレセントスズキ
3位 ユージン・ラバティ アプリリア

■スーパーバイク世界選手権第10戦、ドイツ大会は9月1日に開催されます。


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