巻き返しを狙うシーズン後半戦がスタート

全日本ロードレース選手権シリーズの2023年シーズン後半戦が栃木県・モビリティリゾートもてぎで始まった。今回はスーパーフォーミュラとの2&4レースのためJSB1000クラスのみの開催となった。事前テストは無く、亀井は6月にYOSHIMURA SERT MOTULのSUZUKI GSX-R1000Rをテストして以来の走行となっていた。

初日となった金曜日は約2カ月振りの走行にも関わらず、走り始めから調子は良かった。ただ、暑さが厳しく路面温度は60度に迫るほどだった。2本あった走行は、2本目に1分49秒767をマークし3番手で初日を終えていた。

公式予選（土曜日）
酷暑の中、13時50分から40分間で公式予選が行われた。路面温度は約60度まで上がり、路面コンディションは難しい状況となっていた。ここで亀井は1分49秒467までタイムを縮め5番手。セカンドロウ真ん中からスタートすることになっていた。

決勝（日曜日）
日曜日も最高気温は30度を超え、路面温度は60度と厳しいコンディションの中、20周先のゴールを目指してスタートが切られた。亀井はやや出遅れ1コーナーで8番手までポジションを落としてしまう。その後、3周目の1コーナーで転倒したマシンがあり、赤旗が提示されてレースは中断。レースは仕切り直しとなり、16周の周回数で争われることになる。

2度目のスタートでも1コーナーを8番手でクリア。そのままオープニングラップを終えると前をいくライダーを追う。5周目には、＃7岩田選手（Honda）をかわして7番手に上がり、さらに前を走る＃15名越選手（Honda）とは差がついてしまっていたが、あきらめずにジリジリと追い上げていく。

レースも終盤に入る12周目に前を走るライダーが転倒し、ポジションを一つ上げると、ついに名越選手のテールを捕らえ5位争いを繰り広げる。そのバトルはチェッカーが近づくにつれヒートアップ。残り2周を切った15周目には、ついに前に出るとファイナルラップに突入していく。テールtoノーズの接近戦は3コーナーで抜かれるものの、5コーナーで抜き返す。このままポジションをキープしたいところだったが90度コーナーでかわされてしまい悔しい6位となった。

亀井 雄大 ライダー コメント

今回からシーズン後半戦がスタートしました。事前テストはなかったのですが、課題となっている部分を解消しようと金曜日から取り組んできました。セッションごとに、よくなってきていましたが、まだトップを狙うには足りない部分があるのが現状です。決勝も、想定していたペースでしたが、前のライダーに追いついてバトルができたことは良かったのですが、最後に前に出ることができなかったのは悔しいです。一歩ずつ着実に準備が進んでいたので、ポジションも決して満足できるものではありません。
次回のオートポリスの事前テストでは、更にチームと協力して戦える準備をしていきたいと思っています。

加賀山 就臣 チームマネージャーコメント

今回は2&4レースということもあり事前テストが無く、金曜日から走り始めました。従来の全日本セッティングと、亀井の意向に沿ったセッティングの2パターンで進めていき、少しずつですが、いい手応えを感じることができました。公式予選でも厳しい暑さの中、自己ベストには届きませんでしたが、周りもタイムが伸びない状況だったので5番手とポジション的には、まずまずでしたし僅差だったのでレースに期待していました。決勝はスタートで出遅れてしまい追い上げて6位。マシンのフィーリングは良くなってきたものの、まだまだ課題があるので、次戦オートポリスの事前テストでキッチリと仕上げて挑みます。今回も多くの応援ありがとうございました。
最後に、まだ若く才能に溢れていた埜口遥希選手の訃報に接し、同じモータースポーツを愛する同士として悲しいですし、とても残念です。心から哀悼の意を表します。

JSB1000 公式予選結果

JSB1000決勝レース正式結果

JSB1000ポイントランキング