全日本ロードレース選手権(JSB1000クラス) Rd.1 鈴鹿サーキット
日程 | 2024.03.07 , 03.08 |
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サーキット | 鈴鹿サーキット |
ライダー | #13 渥美 心 |
予選 | 5位 |
本戦 | リタイヤ |
MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第1戦 鈴鹿2&4レース
ヨシムラSERT Motulは、今年も主戦場をFIM世界耐久選手権(EWC)として活動を行うが、ヨシムラジャパンで行う日本国内でのマシン開発とテスト、そして実戦形式でのパフォーマンス確認を行うため、全日本ロードレース選手権開幕戦となる鈴鹿2&4にスポット参戦を決めた。
ライダーは今年EWCのリザーブライダー兼開発ライダーとして起用が決まった渥美心選手。
例年より約1ヶ月早く迎えた2024年の開幕戦は、三重県の鈴鹿サーキットで全日本スーパーフォーミュラ選手権とMFJ全日本ロードレース選手権JSB1000の第1戦となる『鈴鹿2&4』として開催された。
3月上旬ということで気温や路面が低いことは予想されていたが、ウィークを通し風も強く雪がちらつく場面も見られる天候となった。
前週に行われた2日間のテストも厳しい寒さの中で行われたが、冬場もEWCに向けてのテストを行なってきた渥美選手は、そうそうたるメンバーの中でヤマハファクトリーの2台に続く3番手のタイムを出し、チームは良い感触でレースウィークに鈴鹿入りした。
3月7日(木) 特別スポーツ走行
この日は40分のセッションが合計4回行われ、渥美選手はルマン24時間に向けて準備したパーツの確認を含め、テストチームが準備した様々なメニューをこなしていった。
度重なる赤旗中断で、最後はタイムアタックのタイミングを逃してしまったが、中須賀選手(ヤマハ)、長島選手(ホンダ)に続き、総合3番手につけた。
3月8日(金) ART合同走行
前日より1時間早いスケジュールで開始されたART合同走行は、朝の路面温度が8度という厳しい条件でスタート。この寒さも影響し予定していた作業が思う様に進まなかったが、本番を見据えたロングランも行い、この日は長島選手、水野選手(ドゥカティ)、岡本選手(ヤマハ)、中須賀選手に続く5番手でおえた。
3月9日(土) 公式予選
風が強く午前中から雪がちらつく中、14時10分から行われる予選に向けて準備を進めていた。この頃の気温と路面温度は6~7度ではあったものの、EWCでの経験や冬場のテストからチームは自信を持ってタイムアタックのプランを立てていた。しかしながら直前の14時過ぎに大会事務局から「荒天のためキャンセル」という通知が伝えられ、決勝グリッドは8日に行われたART合同走行の総合タイム順より5番手スタートが決まった。
3月10日(日) 決勝レース
14周のレースは12時25分にスタート。水野選手、中須賀選手、長島選手、岡本選手という順で1コーナーに飛び込んでいき、渥美選手はその後からトップを追う。
1周目をおえて渥美選手は4番手に順位を上げ、5番手争いを徐々に離していくが、レース序盤のまだ4周目に、最終コーナーで後方のライダーが転倒。赤旗中断となる。
仕切り直しとなったレースは、当初と同じグリッドで周回数も変わらず14周にて再開された。
シグナルが変わると渥美選手は5番手で、ハイペースの上位に喰らいつき走行を重ねる。水野選手と中須賀選手のトップ争いから少しの距離をおき、渥美選手は長島選手、岡本選手に続き5番手で3位争いに加わる。
渥美選手は6周目には4位、8周目には3位と順位を上げ、更には4位を引き離していく走りをみせていた。しかし10周目のS字でフロントをすくわれて転倒。果敢に前を追い、表彰台圏内をハイペースで走行をしていただけに悔しいリタイヤとなった。
その後レースはセーフティーカーが導入されたが、そのSC中にさらなる転倒が発生し、赤旗中断でレースが成立。波乱の開幕戦は中須賀選手が制した。
渥美 心 ライダー コメント
レースは結果が全てなので、転倒でリタイヤに終わってしまったことは本当に悔しくて残念です。
ただ、レースウィークにチームと共に良い流れとペースを築き上げる事ができ、5番手から3位争いの3番手に順位を上げられる戦闘力をみせられたのは良かった点でした。
オフシーズンのテストを通して寒い中でもしっかりと走れる様になり、マシンを段々仕上げていく中で僕自身の理解力や全体的なレベルアップに繋げられたので、どんなコンディションでも自信を持って走れる様になった結果が今日のレース展開だったと思います。
そこに関しては、この冬やってきたことが間違ってなかったと感じられたので、これから開幕となるEWCでチームのチャンピオン獲得に向けて引き続きしっかりと仕事をしていきたいと思います。
加藤 陽平 チームディレクターコメント
今回はEWCに向けてのマシン仕上がりを見たかったので、予選がキャンセルとなりタイムアタックの機会が得られなかったのは残念でした。
決勝は、これまで準備をしてきたのでトップ5~6台の中にいられるという手応えを持って今日のレースを迎えました。
今までテストでやってきた事を渥美選手がどれだけ積み上げられて、実戦の場で発揮できるか楽しみにしていたのですが、序盤から良いペースでレースをしてくれました。トップ2台には離されてしまいましたが、チームで設定していた目標タイムより速いぐらいのペースで集中して走ってくれたので3番手までポジションアップできました。
レース自体は転倒という形で終わってしまったので、結果には残らなかったのですが、我々がここに来た目的はこれから開幕するEWCに向けて今年のマシンの仕上がり具合の確認や、鈴鹿8耐に向けての渥美選手のスキルアップを考えていたので、トップを追いかけて良いペースで集中して走れたという点で、スポット参戦での目的は達成できたと思っています。
JSB1000 公式予選(ART合同走行 総合タイム)結果
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
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1 | 長島 哲太 | DUNLOP Racing Team with YAHAGI | HONDA CBR1000RR-R | 2’05.626 |
2 | 水野 涼 | Ducati Team KAGAYAMA | DUCATI Panigale V4R | +0.446 |
3 | 岡本 裕生 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YAMAHA YZF-R1 | +0.845 |
5 | 渥美 心 | Yoshimura SERT Motul | SUZUKI GSX-R1000R | +1.047 |
JSB1000決勝レース正式結果
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
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1 | 中須賀 克行 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YAMAHA YZF-R1 | 24’30.422 |
3 | 水野 涼 | Ducati Team KAGAYAMA | DUCATI Panigale V4R | 24’30.961 |
3 | 岡本 裕生 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YAMAHA YZF-R1 | 24’31.202 |
リタイヤ | 渥美 心 | Yoshimura SERT Motul | SUZUKI GSX-R1000R | – |