第32回大会 レースリザルト

日程 2009.07.22 , 07.23 , 07.24 , 07.25
サーキット 鈴鹿サーキット
ライダー 酒井 大作 / 徳留 和樹 / 青木 宣篤
予選 3位
本戦 1位

第32回大会 レースリザルト

いよいよ2009年の鈴鹿8時間耐久ロードレースが始まった。今年ヨシムラは第1ライダー:酒井大作、第2ライダー:徳留和樹、第3ライダー:青木宣篤の3人体制で、昨年失った優勝トロフィーを奪還するために鈴鹿に乗り込んだ。

7月24日:計時予選

3人がそれぞれ午前・午後各1回づつ行われる30分間の計時予選に出場。まずは第1ライダーの酒井大作からアタック開始。しかし上手くクリアラップを取ることができず2分8秒後半。
徳留は2分9秒前半、青木は第3ライダー組の中で2分10秒台のタイムで午後の2回目予選を迎えた。
午後、2回目の予選が開始。酒井と徳留は周回を重ね、2分8秒台中にタイムアップを果たす。
そして第3ライダー計時予選開始。青木は予選途中でタイヤをニューにして再度タイムアタック。うまくクリアラップを取れた青木は、最後の最後の周回で2 分8秒373という第3ライダーとして断トツのタイムをたたき出す。このタイムがヨシムラとしての予選最速ラップとなり、ホンダ2台に続く計時予選3番手 で土曜日のトップ10トライアルに臨むこととなった。

7月25日:トップ10トライアル

午後からいよいよ8時間耐久レースの決勝で上位10台のスターティンググリッドを決定するトップ10トライアルが開始。まずは徳留がトップ10トライアルスタート。徳留は着実な走りで2分8秒566をマークした。
次に酒井大作がトップ10トライアルに出場。ピットロードで多くのヨシムラの応援旗が振られる中、ポールポジションを獲得すべく果敢に攻めた走りをしたが 残念ながらタイムアップを果たせず。結果ヨシムラSUZUKI with JOMOは、ホンダの2台に続く3番手で決勝レースを迎えることとなった。

7月26日:鈴鹿8時間耐久ロードレース決勝

午前11時30分、天気予報では午後から雨という予報の中、いよいよ2009年の鈴鹿8時間耐久レースがスタートした。
ル・マン方式で上手くスタートした酒井は3番手でオープニングラップを終了。ところが断トツで後方を引き離しにかかっていたホンダ秋吉選手が2周目のS字で転倒。
酒井は6周目のシケインで ホンダ山口選手を抜きトップへ躍り出る。しかし山口選手も離れず、テールツーノーズで酒井の背後につけていた。
そして迎えた14周目。ヘアピン後のシケインでなんと酒井の背後につけていた山口選手がバックマーカーの転倒に巻き込まれて転倒。これで単独首位となった酒井は、予定通り25周目に青木と交代。青木は安定した走りで首位のまま、後続を徐々に引き離していった。
そして予定通り1時間54分が経過した52周目でピットイン、給油とタイヤ交換を終え徳留にマシンを託した。そしてここから鈴鹿8耐は、猛烈なスコールとの闘いが始まったのである。
午後1時頃、西コースに暗雲が立ちこめ大粒の雨が降り始めた。東コースはまだ降っていなかったためにドライなのだが、西コースに入ると路面は完全に ウェット。この段階でスリックタイヤを装着している徳留は、転倒しない様に慎重なライディングを強いらることとなる。そして2番手には浮上した#5 武石選手が約35秒差に迫っていた。

めまぐるしく変わる天候を辛抱強くライディングした徳留は、3時間が経過した77周目にピットイン。酒井に交代したマシンはレインタイヤを装着してコー スに戻った。ところが直後にものすごいスコールが鈴鹿サーキット全体を覆った。とたんにコース上は湖と化し、危険と判断した主催者側はセーフティーカーを コースインさせ、2番手につけていたカワサキの間に再びタイム差が開くこととなった。

しばらくして天候も落ち着きをみせレース再開。あっという間に乾いていく路面を酒井はレインタイヤで疾走し、2番手のカワサキとの間にマージンを築いて 行く。そして103周目に酒井から青木へ交代。完全にライン上は乾いてきていたのを見たチームはスリックを装着してコースインしていき、更に2位とのタイ ム差を拡げていった。

5時間17分経過した129周目にピットイン。青木から徳留へと交代。レインタイヤに交換し、徳留がスタートした直後にホームストレートに再び豪雨が襲った。サーキットはみるみる暗くなり、ライトオンボードが提示され、2度目のセーフティーカーが入る。
セーフティーカー先導のまま約30分が経過、136周を重ねたところでレース再開となったが直後に1コーナーで3台が転倒。3回目のセーフティーカーが入った。

再び西コースの空が明るくなり始めレースが再開されるものの、残り1時間半となった時点でまたもやスコールのため4度目のセーフティーカーが入った。空 は徐々に明るさを取り戻すものの路面状況は水が多く残る状態。その後レースが再開され、残り1時間6分となった時点で、徳留から酒井へ最後のライダー交代 が行われた。徳留から酒井へ最後のライダー交代が行われ、酒井が最後のピットアウト。ピットの中は思わず拍手が起きた。暗闇が迫る鈴鹿のコースを酒井は攻めの姿勢を崩さず、気迫の走りをみせて2位以下を突き放していった。

午後7時30分 8時間終了。酒井がトップのままファイナルラップを迎える。そして歓喜の瞬間がきた。ヨシムラSUZUKI with JOMOは、2位以降に1ラップ以上の差をつけ、1978年、1980年、2007年に続く4度目の8耐優勝を果たした。

最終順位

1位 #12 ヨシムラスズキ with JOMO
2位 #5 TRICK☆STAR RACING
3位 #2 Honda DREAM RT 桜井ホンダ

周回数:183周

時間:8時間1分59秒916

酒井大作選手コメント

「応援してくださった皆さんのおかげで優勝できました。鈴鹿300kmでの苦労が報われました。本当にありがとうございました!」

徳留和樹選手コメント

「今シーズン初め、この位置に立てる事は考えもできませんでした。ヨシムラで走る機会をいただいて良い思いができました。今日は本当に難しいコンディションでしたが、皆さんの声援がすごい力になりました。ありがとうございました!」

青木宣篤選手コメント

「ありがとうございます。長いことレースやってると、良い事があるのですね。本当にうれしいです」

加藤陽平監督コメント

「鈴鹿300kmの結果からチーム立て直すのに必死でした、大作がエースとして頑張り、徳留が新人としてがんばり、青木くんが経験を生かしてがんばり、そしてスタッフがいいバイクを作った!ここまで大変だったが、優勝を目指してやってきたので本当にうれしいです。」

吉村不二雄社長コメント

「ありがとうございます。監督は陽平ですが、親父も天国から見てると思います。ひとえにヨシムラファンの応援があったこと、これに尽きると思います。レースは転倒などで、我々にとって後が長かった、残り五分はトラウマがあるので。8耐はバイクファンの原点。本当にありがとうございました!」

レース開催データ
■レース名称:”コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース
■開催日時:2009年7月23日(木)~26日(日)
■天候/共に 津地方気象台発表
 ・7月23日(木) 天候:曇後一時雨 気温(最高)28.1℃ 湿度(平均)87%
 ・7月24日(金) 天候:曇     気温(最高)25.7℃ 湿度(平均)88%
 ・7月25日(土) 天候:曇一時雨  気温(最高)33.7℃ 湿度(平均)84%
 ・7月26日(日) 天候:曇時々雨  気温(最高)30.5℃ 湿度(平均)86%
■開催場所/三重県・鈴鹿サーキット(5.821Km)
■動員発表
 ・7月23日(木) 9,000人
 ・7月24日(金) 12,500人
 ・7月25日(土) 28,000人
 ・7月26日(日) 54,000人

×