Rd.9 鈴鹿サーキット

日程 2017.11.03 , 11.04
サーキット 鈴鹿サーキット (三重)
ライダー #12 津田 拓也 / #50 濱原 颯道
予選 Q1:8位/ Q2:9位
Q1:12位/ Q2:12位
本戦 レース1: 8位/ レース2: 9位
レース1: 12位/ レース2: 12位

全日本ロードレース最終戦「2017 49th MFJ GRAND PRIX SUPERBIKE RACE in SUZUKA」が三重県:鈴鹿サーキットで開催された。
第8戦終了時シリーズランキングトップの津田拓也。新型GSX-R1000Rを投入したもののなかなかそのポテンシャルを引き出せずにもどかしい思いをしているが、今シーズンは決勝レース中の転倒が無くコンスタントに上位に入賞、それが津田の強さとなってシリーズランキングトップで最終戦を迎えた。もちろん狙うはシリーズチャンピオン。そのために万全を期してヨシムラスズキMOTULレーシングは鈴鹿入りした。
ルーキーとして大抜擢された濱原颯道も初めてのヨシムラチューニングのJSBマシンで、初めて走るコースが多い状況の中、第8戦終了時点でランキング6 位と健闘している。
最終戦はMFJグランプリとして2レースが行われ、それぞれにボーナスポイントとして3ポイント加算されるので2レース共優勝すると56ポイント獲得。ポイントリーダー津田:155ポイント。46ポイント差の濱原まではシリーズチャンピオン獲得の可能性はある。

最終戦は木曜日の特別スポーツ走行からレースウィークがスタートした。最終戦を勝ってチャンピオンを決めたい津田は、マシンセットを変えて臨んだがうまくはまらず総合7番手。濱原は総合13番手で終える。

▼金曜日 ART合同走行
津田は木曜日からマシンセットを変更、確認を行いながらの走行で2分7秒552、濱原は2分9秒378。午後の2本目は風が強くなり路面温度も午前中よりも下がるコンディション。津田は2分7秒939のベストタイムで総合9番手、濱原は2分9秒138のタイムで総合14番手につける。津田は昨年ここ鈴鹿で5秒台をマークしているだけにまだタイムを詰める余地がある。公式予選に向けてさらにマシンセットを詰める。

▼土曜日 公式予選
JSB1000クラスの予選が始まる頃から雲が広がりはじめ、風が吹き出し気温が一気に下がってきた。公式予選はノックアウト方式が採用され、全車走行する30分間のQ1の結果がレース2のグリッドとなり、上位10台はQ2に進出する。Q2は15分間のタイムアタックで第1レースのポールポジションから10番グリッドまでを決める。11位以下はQ1の結果を反映する。

Q1、津田は2分6秒986とこのウィーク最速タイムをマーク、Q1を9番手で通過する。
濱原は精力的に走行するも2分8秒127と8秒台に入れてくるも12番手タイムでQ2進出を果たせなかった。
Q2、津田は2分7秒034と6秒台にわずかに届かず8番手。
この結果、8周の超スプリントレース1は津田8番グリッド、濱原12番グリッドからのスタート。20周のレース2は津田9番グリッド、濱原12番グリッドからのスタートとなる。

▼日曜日 決勝
・レース1
決勝日も朝から快晴。但し風が冷たくこのレースウィークで最も気温が低い天候となる。
決勝レースに向けた確認を行う朝のフリー走行で津田は2分7秒604で5番手、濱原は2分9秒077で11番手につける。

2レース制の今大会はレース1が10時50分からスタート進行が始まる。スタート前のウォームアップ走行でコース上にマシンがストップしてしまったためスタートディレイとなり、1周減算の7周とさらに少ない周回数のレースとなった。

7周の超スプリント決勝レースがスタートした。オープニングラップを津田8番手、9番手で通過する。津田は2 周目に自己ベストの2分7秒265をマーク、翌周も7秒3で走行するが4周目に9秒2までラップタイムを落とす。翌5周目には再び7秒5に戻すが、順位を上げることとはできず8位でチェッカーを受ける。
濱原は3周目に2分7秒576と決勝レース中に自己ベストタイムをマークするも7秒中盤をキープする事ができず9位でレース1を終える。

・レース2
20周のレース2。津田はオープニングラップを10番手、濱原は9番手で通過するが、翌周には順位を入れ替える。津田、濱原ともに2周目にベストタイムをマークするが津田は2分7秒399、濱原は2分8秒039、津田はここを起点に徐々に順位を上げて7周目に6番手まで順位を上げるが、濱原は11番手までポジションダウンしてしまう。
上位陣はレース1から1秒から2秒遅いラップタイムで周回するのに対しヨシムラの2台はレース1とほぼ変わらないラップタイムで周回するが、序盤に後方に位置したことで前をうかがうことができず津田5位、濱原9位でチェッカー、今シーズンのレースを終える。津田はシリーズランキング2位、濱原は7位。チャンピオンを狙って鈴鹿入りしただけに非常に悔しい結果となったが、タイトルを獲得すべくチーム、メーカー、ライダー、スタッフ、一丸となって来シーズンに向けて動き出す。

2017年のシーズンを通して、ヨシムラスズキMOTULレーシングへの熱いご声援を誠にありがとうございました。
来シーズンは更なる高みを目指して頑張りますので引き続きみなさまの応援を何卒よろしくお願い致します。

津田拓也 選手コメント

木曜日から今日の決勝レースまでバイクの状況が改善できませんでした。木曜日にギアレシオの設定を変えてみたのですが合わず、そこに合わせて他の部分も設定を変更したためギアレシオを元に戻しても別のバイクになってしまい、そのセットアップに金曜日を費やしてしまい一日遅れを取ってしまいました。このバイクで鈴鹿8耐を走っていますが16.5インチタイヤだったので17インチではシビアさが出てしまったように思います。最終戦までの間にライバルチームがアップデートやパーツの投入で進化した分の差が最終戦で現れたと言う印象です。チームもセッティングでできる事は全てやっています。他のサーキットではウィークの最後にマシンのセットが決まっていた感触を得られていたのですが、今回はそれを感じることなく終わってしまいました。
シリーズチャンピオンを獲れる位置にいて獲れなかったのは非常に悔しいですが、来年に向けて新たにスタートを切りたいと思います。
一年間、応援していただいて本当にありがとうございました。

濱原颯道 選手コメント

木曜日、金曜日の走行でイメージ通りに走れなくて感覚的にはシーズン前のファン感で走った14秒に近いイメージになってしまいました。”予選は行くしかない”と頑張って走っても8秒台だったので(自分の力は)こんなものなのかな”と凹みましたがこのまま終わりたくはなかったので決勝レースはスタートを決めて速いライダーについて行こうと決めました。今日のレースは、自分の持っているモノを出し切り、バイクと会話できたかな、と思っています。結果は散々でしたがそれでも決勝レース中に7秒5までいけましたし、このレースで自分を知ることができたと思っています。
初参戦はシリーズランキング7位という結果でした。しかし、今に見てろよ…という気持ちでいっぱいです。
ヨシムラのライダーとして抜擢していただき一年間フル参戦させてくださった加藤陽平監督、ヨシムラにはすごく感謝しています。
一年間自分を応援してくださった方々にも改めてお礼を申し上げたいです。本当にありがとうございました。

加藤陽平 監督コメント

「シリーズチャンピオンになるには全然チカラが足りていなかった」というのが正直なところです。なかなかバイクのポテンシャルを引き出すような開発が進まなかったというのがひとつの原因だと思います。セッティングの部分ではいろいろと試して我々のできる範囲ではいろいろとやってはいますが、セッティング以外の部分、ハードだったりソフト・制御系だったり、そこに対してなかなかスイートスポットに当たらず、開幕の2&4からの状況が改善に至りませんでした。鈴鹿8耐でポジティブな結果を得たとは言うものの、このレースウィークに入り、タイヤが変わったり(16.5インチ→17インチ)、エンジンのセッティングが変わったり、と耐久レースのペースからスプリントレースのタイムの上澄みができなかったです。問題点はハッキリしていますが、その解決する術をどうするのか、ということを手探りで探していたシーズンでした。
今シーズンは残念な結果でしたが、来シーズンはチャンピオンを獲得できるように向けて気持ちを切り替えて始動します。今シーズンの応援を本当にありがとうございました。
来シーズンの活躍に期待してください。今後とも何卒よろしくお願いいたします。

JSB1000決勝 レース1正式結果

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 14’44.962
2 高橋 巧 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda CBR1000RR +3.909
3 野左根 航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 +4.133
 
8

津田 拓也

ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000R +13.278
9

濱原 颯道

ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000R +13.914

JSB1000決勝 レース2正式結果

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 42’24.991
2 高橋 巧 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda CBR1000RR +2.420
3 渡辺 一馬 Kawasaki Team GREEN ZX-10RR +2.606
 
5

津田 拓也

ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000R +24.774
 
9

濱原 颯道

ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000R +42.659

JSB1000公式予選1

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 2’05.548
2 野左根 航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 2’06.068
3 渡辺 一馬 Kawasaki Team GREEN ZX-10RR 2’06.081
 
8 津田 拓也 ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000R 2’07.034
 
12

濱原 颯道

ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000R 2’08.127

JSB1000公式予選2

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 2’05.354
3 野左根 航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 2’05.462
3 渡辺 一馬 Kawasaki Team GREEN ZX-10RR 2’06.205
 
9 津田 拓也 ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000R 2’06.986
 
12

濱原 颯道

ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000R 2’08.127

JSB1000ポイントランキング

順位 ライダー チーム ポイント
1 高橋 巧 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda 199P
2 津田 拓也 ヨシムラスズキMOTUL 190P
3 渡辺 一馬 Kawasaki Team GREEN 188P
4 藤田 拓哉 YAMALUBE RACING TEAM 161P
5 野左根 航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 155P
6 中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 143P
7 濱原 颯道 ヨシムラスズキMOTUL 139P
8 山口 辰也 TOHO Racing 110P
9 高橋 裕紀 MORIWAKI MOTUL RACING 105P
10 加賀山 就臣 Team KAGAYAMA 98P

×