全日本ロードレース選手権(JSB1000クラス) Rd.2 鈴鹿サーキット
日程 | 2022.04.22 , 04.23 |
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サーキット | 鈴鹿サーキット (三重) |
ライダー | 渡辺 一樹 |
予選 | 予選1 : 2位 / 予選2 : 2位 |
本戦 | レース1 : 2位 / レース2 : 2位 |
勝利まで、あと一歩。大きく前進した雨の鈴鹿
全日本ロードレース選手権 第2戦鈴鹿2&4が開催された。
開幕戦から3週間のインターバル期間中に、渡辺一樹はFIM世界耐久選手権(EWC)を戦うYOSHIMURA SERT Motulのマシン開発テストを行い、ルマン24時間レース参戦のリザーブライダーとして強行日程で渡仏。レース後に駆け足で帰国しての鈴鹿入りとなった。
レースウイーク(木曜日)は、8:15からの特別スポーツ走行からスタート。
フランスとの時差調整が残る中、まずは2分06秒306の2番手で発進。ART合同走行(金曜日)では、さらにタイムを縮め2分06秒298をマークしトップにつけていた
公式予選(土曜日)
30分間で行われた公式予選。自己ベスト更新はもちろん、2分04秒台を目指していたが、思うようにクリアラップを取ることができず2分06秒060で2番手となる。セカンドラップタイムは2分06秒193となり、今回も両レースを2番手グリッドからスタートすることになった。
レース1(土曜日)
14周で争われたレース1。渡辺は、まずまずのスタートを切るものの1コーナーを#6亀井選手(HONDA)、#2濱原選手(HONDA)に続く3番手となる。オープニングラップのバックストレートで1台をかわし2番手に上がると、2周目の1コーナーでトップに浮上し、レースをリードしていく。渡辺は、レースペースをコントロールしながら周回を重ねると、背後には、#1中須賀選手(YAMAHA)が迫って来る。敢えてペースを落としていたため、3、4番手のライダーも接近し、トップグループは4台が形成していた。
そして9周目のヘアピンで渡辺はアウトにはらむと、中須賀選手が前に出る。ここから一気にペースアップしていく中須賀選手と渡辺の一騎打ちとなったが、僅かに及ばずチェッカー。悔しい2位となった。
レース2(日曜日)
レース2の行われた日曜日は朝から雨に見舞われ、ウォームアップからウエットコンディションとなる。ウエット宣言も出され、周回数は2周減算の14周で争われることになった。
セカンドグリッドから好スタートを切った渡辺は、ホールショットを奪うとオープニングラップから積極的にペースを上げレースをリード。そのテールには、やはり中須賀選手が迫り、再び一騎打ちのトップ争いとなる。トップを快走する渡辺は、ウエットでのフィーリングもよく、中須賀選手に隙を与えない。このまま快走を続けたいところだったが、6周目に発生した他車のアクシデントのためセーフティカーが導入され、築いたリードを失うこととなる。
タイヤを暖めながらリスタートを待つ渡辺は、残り5周の時点でセーフティーカーが解除となった瞬間に、再びレーシングスピードに戻っていく。
渡辺と中須賀選手は、別次元での走りを見せ、あっと言う間に3番手以下を引き離す。翌周のホームストレートで並んできた中須賀選手に1コーナーでインを抑えられ2番手となった渡辺だったが、一歩も引かずチャンスを伺う。そして13周目のスプーンカーブ進入で仕掛けるがクロスラインとなる。続くバックストレートで並ぶと130Rで前に出る。シケインへのブレーキングではブロックラインを取るが、さらにインを中須賀選手が突いてくる。渡辺は中須賀選手のテールをマークしながらファイナルラップに突入。東コースから西コースに入り、最後の勝負を仕掛けようとするが、スプーンカーブ立ち上がりでリアタイヤがスライドしてしまい加速が僅かに鈍ってしまう。最後まで諦めずにシケインのブレーキングで差を詰めていくが、前に出ることはできず僅差2位でゴール。惜しくも優勝には届かなかったが最終ラップにファステストラップをマーク。あと一歩というところまで王者を追い詰めたレースとなった。
渡辺一樹 ライダー コメント
前週のEWC開発テストから良かったアイテムを全日本車両に投入してみたのですが、性能をうまく出しきれず、ドライのレース1ではスピードで真っ向勝負をするところまでいけませんでした。
ウエットコンディションとなったレース2では、加賀山チームマネージャーをはじめ、チームのサポートのおかげでマシンセットが進み、安定して攻めた走りをすることができました。“優勝”の2文字にやっと手がかかったところで逃してしまいましたが、今後のレースに向けて自信になりました。また次戦トライしていきます。
加賀山就臣 チームマネージャーコメント
第2戦に向けて開幕戦で足りなかった部分を見直し、チームで反省点をアジャストしてきたことでドライでもウエットでも良い方向に進み、特にウエットではライバルに対して互角な戦いができたと思います。
結果はもてぎ戦と同じ表彰台を2回獲得となりましたが、今回の方がより良いリズムでトップ争いができ、ライダー渡辺一樹の可能性を感じられると共に、チームとしても着実なステップを踏めたと思います。この調子でライバルとの差をさらに詰めていきます。
JSB1000 公式予選結果
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
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1 | 中須賀 克行 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | 2’04.907 |
2 |
渡辺 一樹 |
YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN | GSX-R1000R | +1.153 |
3 |
亀井 雄大 |
Honda Suzuka Racing Team | CBR1000RR-R | +1.744 |
JSB1000決勝 レース1正式結果
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
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1 | 中須賀 克行 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | 29’43.979 |
2 |
渡辺 一樹 |
YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN | GSX-R1000R | +1.145 |
3 | 岡本 裕生 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2 | YZF-R1 | +8.472 |
JSB1000 公式予選セカンドラップタイム
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 中須賀 克行 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | 2’05.896 |
2 |
渡辺 一樹 |
YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN | GSX-R1000R | +0.297 |
3 |
亀井 雄大 |
Honda Suzuka Racing Team | CBR1000RR-R | +0.930 |
JSB1000決勝 レース2正式結果
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 中須賀 克行 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | 35’04.409 |
2 |
渡辺 一樹 |
YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN | GSX-R1000R | +0.113 |
3 | 岡本 裕生 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2 | YZF-R1 | +9.411 |
JSB1000ポイントランキング
順位 | ライダー | チーム | ポイント |
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1 | 中須賀 克行 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | 100P |
2 | 渡辺 一樹 | YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN | 76P |
3 | 岡本 裕生 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2 | 63P |
4 | 濱原 颯道 | Honda Dream RT SAKURAI HONDA | 48P |
5 | 亀井 雄大 | Honda Suzuka Racing Team | 39P |
6 | 岩田 悟 | Team ATJ | 37P |
7 | 作本 輝介 | AstemoHondaDreamSIRacing | 28P |
8 | 榎戸 育寛 | SDG Motor Sports RT HARC-PRO. | 26P |
9 | 柳川 明 | KRP SANYOUKOUGYO RSITOH | 24P |
10 | 日浦 大治朗 | Honda Dream RT SAKURAI HONDA | 19P |