2022 FIM世界耐久選手権(EWC) Rd.3 鈴鹿8時間耐久ロードレース
日程 | 2022.08.06 |
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サーキット | 鈴鹿サーキット |
ライダー | グレッグ・ブラック / 渡辺 一樹 |
予選 | 22位 |
本戦 | 3位 |
YOSHIMURA SERT MOTUL、2022鈴鹿8耐にて表彰台獲得
2022年FIM EWC第3戦、鈴鹿8時間耐久レースにおいて、ヨシムラSERT Motulは22番グリッドというポジションからスタートし、かつライダー2名で8時間の決勝を戦ったにもかかわらず、3位表彰台を獲得するという偉業を成し遂げることに成功。FIM EWC選手権参戦チーム中最高位でのフィニッシュにより ランキング2位とのポイント差を広げ、ポイントリーダーとしての立場を更に強固にした。
変化に富んだ天候やチームメンバーの変更 などにより困難を極めた予選は不本意な22位に終わったため、EWC選手権のポイントリーダーは予想外の中盤グリッドからのスタートとなった。しかしチームは決勝に向けて高い士気を保っており、それに応えるようにスタートの得意なグレッグ・ブラック選手はルマン式スタート直後に15台を抜き去り即座に上位グループに迫って見せた。
序盤のクラッシュによりセーフティカーが7周の間導入されたが、セーフティカー解除後のGSX-R1000Rは安定した速さを見せ上位グループに加わり、さらにはトップに立ちレースを引っ張る場面もあった。
ブラック選手から渡辺一樹選手へとライダー交代した時の順位は4位、鈴鹿サーキットにおける豊富な知識と経験により渡辺選手も非常に速いペースを維持し上位ポジションを守る。
ブリヂストンタイヤを装着するスズキGSX-R1000Rはこの8耐のためにパーフェクトに仕上げられており、クルーのパフォーマンスも高く常に早いピットストップ作業でレース進行をサポート。とてもフィジカルな8耐において3人目のライダー不在という厳しい状況の中、ブラック選手と渡辺選手は安定したスピードを維持し、レースの半分を消化した時点で4位につけていた。激しい暑さと疲労の中でも二人は集中力を切らすことなく後半へと臨む。
残り1時間の時点でヨシムラSERT Motulは一切のミスやトラブルなく スムーズにレースを展開し続け4位を走行、終盤でチャンピオンシップにおけるライバルチームのバックマーカーとの接触もあり、 2022EWC 鈴鹿8耐のフィニッシュラインを3位で通過した。
今回の結果によりヨシムラSERT MotulはFIM EWC 選手権における2位とのポイント差を23へと広げ、合計127ポイントによりポイントリーダーの立場を固めることに成功。次戦は9月17~18日、フランス・ポールリカールサーキットで行われる最終戦、ボルドール24時間。2年連続チャンピオン獲得へと臨む。
ダミアン・ソルニエ チームマネージャー
とても複雑な一週間であり、本戦はクレージーなものだったから、3位は勝利ではないものの僕らにとっては優勝したかのような喜びでした。この難しい状況で最高のパフォーマンスを見せてくれたクルーとライダーを本当に誇りに思います。厳しい鈴鹿においてライダー2人だけでトップを狙うのはほぼ不可能、それでも上位フィニッシュしてポイントの獲得はマスト。この条件はしっかりとクリアすることができました。
加藤陽平 チームディレクター
22位からスタートして3位でゴール、この表彰台は予想以上の結果であり、僕らにとってはまるで優勝したかのようなものです。加えてチャンピオンシップにおいてはリードを広げることにも成功しました。グレッグ選手が素晴らしいスタートを切ってくれた後、チームはミスを起こさないように改めて落ち着き、計画通りにレースを進めることに集中しました。予想以上の結果に何も言うことはありません。
グレッグ・ブラック 選手
様々な状況を考えると予想以上の結果で終えることができた、信じられないようなレースでした。ライダー布陣に紆余曲折ありましたが結果的に僕はチームリーダーとして参戦が決まりました。ザビエルとシルバン両選手不在では当初目指していた優勝は難しいという判断になり、新たなプランはいかに選手権におけるポイントを獲得し、ポイントリーダーという立場を守るかへとフォーカスすることになりました。僕らにとってはレーススタートからことがうまく運びましたが、上位2台のペースは非常に速く、この2台と戦うのは困難を極めました。しかしこの2台はEWCを戦っているチームではないため我々とはゴールが違うのです。ヨシムラSERT Motulはペースに惑わされず冷静に戦うことができたと思いますし、そのおかげで終盤ではライバルの転倒というチャンスを見逃さずに最高の結果に結びつけることができました。身体的にハードなレースにおいて最後まで集中力を保ちミスをしないというのは難しいですが、チームもマシンも最高の状態で戦うことができ、3位という結果にとても満足しています。耐久レースというのは自分を信じ、諦めずに戦い抜くことが求められます。今回の結果はヨシムラSERT Motul全員がまさにそれをやり遂げたという証明です。
渡辺 一樹 選手
ライダー2名だけでは厳しいレースになることは覚悟していました。しかしグレッグ選手もチームも素晴らしい働きをしてくれ、後方からスタートしたにもかかわらず表彰台という結果に心から喜んでいます。ポイント獲得もできチャンピオンシップ的にも実のある結果となりました。関係各社と皆さんのサポートに感謝します。
公式予選
3YART – Yamaha Official Team EWCYAMAHA YZF-R12:06.0012:05.769順位 | チーム | マシン | 経時予選 | TOP10トライアル |
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2 | Team HRC | HONDA CBR1000RR-RSP | 2:05.718 | 2:04.934 |
2 | Kawasaki Racing Team Suzuka 8H | Kawasaki ZX-10RR | 2:06.307 | 2:05.149 |
22 | ヨシムラSERT Motul | SUZUKI GSX-R1000R | 2:09.898 | – |
決勝レース結果
順位 | チーム | マシン | 周回数 |
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1 | Team HRC | HONDA CBR1000RR-RSP | 214ラップ |
2 | Kawasaki Racing Team Suzuka 8H | Kawasaki ZX-10RR | 213ラップ |
3 | ヨシムラSERT Motul | SUZUKI GSX-R1000R | 212ラップ |
ポイントランキング
9Team HRC35P10Wojcik Racing Team EWC33P順位 | チーム | ポイント |
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1 | ヨシムラSERT Motul | 127P |
2 | F.C.C. TSR Honda France | 104P |
3 | YART – Yamaha Official Team EWC | 93P |
4 | TATI TEAM BERINGER RACING | 75P |
5 | BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM | 64P |
6 | Team Bolliger Switzerland #8 | 56P |
7 | Team LRP Poland | 42P |
8 | VILTAIS RACING IGOL | 38P |