2024 FIM世界耐久選手権(EWC) Rd.1 ルマン24時間レース 予選

日程 2024.04.17 , 04.18
サーキット ブガッティサーキット (フランス)
ライダー グレッグ・ブラック / エティエンヌ・マッソン / ダン・リンフット / 渥美 心
予選 2位

ヨシムラSERT Motul ルマン24時間の勝利に向けて2番手グリッドからスタート

ヨシムラSERT Motulは、フランスで開催される2024年FIM世界耐久選手権の開幕戦、ルマン24時間レースにて、予選2位を獲得した。

2024年シーズンに世界タイトル奪還を目指し、士気を高めている日仏チームは、戦力の高いライダー4人で今シーズンを戦っている。フランス人ライダーのグレッグ・ブラック選手とエティエンヌ・マッソン選手は過去にルマン24時間で優勝を飾っており、経験も実績も豊富。2024年に加入となったイギリス人ライダーのダン・リンフット選手は世界耐久戦のフル参戦としては初となるが、スプリントで培った速さと耐久レースの経験を持ち合わせる。また開発兼リザーブライダーとして加わった日本人ライダー渥美心選手は、成長著しく今後の伸びが期待されている。

チームは火曜日に行われたスポーツ走行を経て、木曜日から公式セッションをこなしていった。予選が行われた木曜日と金曜日の2日間、ブガッティサーキットは天候に恵まれたこともあり、スズキGSX-R1000Rを駆るライダーたちは、最高のパフォーマンスを披露した。

最後のアタックとなる予選2で、最初にコースに出たブラック選手はタイムを大幅に更新し、1’35.096の超高速ラップを記録。ただしこのセッションのトップにわずか0.009秒届かず、ライダーブルーとしては2番手となった。

続くマッソン選手もライダーイエローのセッションで1’35.664のベストタイムを記録し、グループのトップとなる。

チームメイトの活躍を受け、リンフット選手も自己ベストを更新。1’35.259でライダーレッドのトップタイムをマークした。

予選はリザーブライダーによるセッションで締めくくられ、渥美選手がライダーグリーンのトップタイムとなる1’37.890にて、#12スズキGSX-R1000Rのポテンシャルの高さを確認した。

予選結果は2回の走行より2名のベストタイム平均で算出され、ヨシムラSERT Motulは1’35.176をマーク。この結果、2番手となりチャンピオンシップの4ポイントも獲得した。

#12ゼッケンのスズキGSX-R1000Rは、第47回ルマン24時間を最高のコンディションでスタートし、勝利を目指す。
伝統のルマンスタートは、4月20日(土)の午後3時(現地時間/日本時間22時)に行われる。

加藤陽平 チームディレクター
練習走行から予選にかけては幾つかの問題があり、木曜日は3回、金曜日は1回の転倒もありました。懸念点に関しては、原因を突き止めレース中でのトラブルを防ぐためにやれる事を全てやってきたので、グリッドを決める最後のトライとなったこの予選2での結果が好調で、我々が正しい方向に進んでいることを確認できて満足しています。決勝レースでは、優勝を目指して戦う準備はできていますが、24時間を通してミスなく戦わなければいけないので、油断はできません。ルマンだけでなく、今シーズンを通してチームと頂点を目指す強いモチベーションを持ってここにいるので、決勝レースのスタートが楽しみです。

ダミアン・ソルニエ チームマネージャー
まずは予選1日目の5番手から最終的に2番手へと順位を上げることができて満足しています。今週は幾つかの転倒がありましたが、レース中に不測の事態があった際のメカニックの作業確認にも繋がったので、結果として何も無駄なことはなかったと言えるでしょう。ライダーは、みんな順調ですね。グレッグとエティエンヌはいつも通りの堅実な走りをしており、ダンはマシンへの適応を見せ、予選2では素晴らしいタイムに繋げました。心もチームの役割として良い仕事をしてくれたので感謝しています。レースに向けて良い方向に向かっているので、24時間を通して速さと慎重さを両立させて勝利を目指します。

グレッグ・ブラック [ライダーブルー]
予選2では路面温度が低く、このセッションに賭けるのはちょっとしたリスクも感じていましたが、ブガッティサーキットでの自己ベストを更新でき、結果にも繋がって嬉しかったです。1分34秒台も狙えたと思いますが、他のライダーでベストなラインを通れない場面もあり、思い通りにはいきませんでした。今週はチーム全員が良いフィーリングでリズム良く走れています。最後に戦い勝利した2023年のボルドール24時間の勢いをキープし、全員でモチベーション高く決勝レースに向かっています。

エティエンヌ・マッソン [ライダーイエロー]
僕たちは金曜日の予選2に集中することを選びましたが、正しい選択だったと思います。予選結果はライダー自身がオフシーズンに積み重ねた努力が現れるので、しっかり集中して挑めました。ただし、個人的にはニュータイヤでアタックを始めた時にクリアラップが取れず、より良いタイムに繋がらず残念でした。個人的にベストを尽くせなかったとはいえ、グループのトップとなりチームがオフシーズンに改良したマシンの性能も確認できました。最も重要なのは、決勝レースの結果です。僕たちの強さを、ここルマンで証明させたいです。

ダン・リンフット [ライダーレッド]
予選2では新品の予選タイヤを初めて使えることになり、そこで良いタイムを出せたので本当に嬉しいです。ヨシムラSERT Motulに加入して初レースになりますが、この様なチャレンジもさせてもらってモチベーションも上がります。実際にはタイムよりもマシンのフィーリングの良し悪しが重要ですが、予選2ではこれを実感することができました。予選1では思った様な走りができなかったのですが、これもブリヂストンタイヤの性能特性を学ぶプロセスの一部でした。僕たちにとって最大の目標は決勝レースであることに変わりなく、3人で力を合わせてコンスタントにかつ安全にチェッカーを迎えたいです。チームの明確な目標はただ一つ、それに向かって邁進します。

渥美 心 [ライダーグリーン]
まずはチームが順調に予選を終了し、2番手グリッドから発進できる事になったので、嬉しく思っています。昨年末からこのオフシーズンに開発を進めたマシンで、ここブガッティサーキットに戻ってこられ、予選1では転倒をしてしまいましたが、セッション最後までアタックして1:36.327までタイムを詰められた事、予選1・2共にグループトップタイプを出せた事は自分を信じて起用してくれたチームへ結果が見せられて良かったと思います。開幕戦のウィークを通し、どんな状況でもチームは良い雰囲気で、みんなが高いモチベーションをもってそれぞれの仕事をこなしています。自分もリザーブライダーとしてここまでの役割を行なってきたので、決勝はしっかりチームのサポートをしたいと思います。

1YART YAMAHAYAMAHA YZF-R11’34.868
2ヨシムラSERT MOTULSUZUKI GSX-R1000R1’35.178
3F.C.C. TSR HONDA FranceHONDA CBR1000RR-R1’35.223
4HONDA VILTAIS RACINGHONDA CBR10001’35.354
5BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMBMW M10000RR1’35.398

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